「履歴書に書けるような長所や強みがない…」
「アピールできる経験がなくて、自己PR欄が空白のまま…」
そんなふうに感じているのは、決して自分だけではありません。
ニートや引きこもり、メンタル不調で自信を失っている方、転職回数が多くて不安な方、これといった実績がないと感じる学生さんなど、多くの方が一度はこの壁にぶつかります。
でも、安心してください。
自己PRとは、すごい実績や特別なことを自慢するものではありません。 むしろ自分らしさやこだわり、ついやってしまう行動の中にこそ、履歴書や面接でアピールできる材料が眠っています。
キャリアコンサルタントの私自身、7回の転職やブラック企業でパワハラに遭うなど、キャリアの挫折を何度も味わったこともありましたが、それでも自分の強みを見つけ、仕事に活かすことができました。
この記事では、「長所や強みがない」「自己PRが書けない」と感じるすべての人に向けて、自分らしさを見つけて言葉にするための視点をお伝えします。
なぜ「強みがない」「PRできない」と感じてしまうのか?
「強み=すごいスキルや実績」という思い込み
キャリア支援の現場や講義でよく見かけるのが、「強み=すごいスキル」と思い込んでいるケースです。
たとえば、「TOEIC900点」「全国大会で優勝した」「ビッグプロジェクトを成功させた」「100人以上のマネジメント経験」など、誰もがすごいと認めるような成果のことを思い浮かべがちです。
しかし、実は「自分にとって当たり前のこと」の中にこそ、アピールできる要素が眠っているのです。
たとえば、「細かいことが気になる」は、丁寧で慎重に業務を遂行するという強みがありますし、「空気を読みすぎる」は、周囲との調和や気配りができるという強みがあります。
これらの強みは派手ではないかもしれませんが、職場にとって必要とされる大切な能力です。
このように見方を変えるだけで、今のままでも十分な価値があることに気づけます。
他人と比べて自分が劣るから強みではない?
「友達は資格をたくさん取っているのに…」「同世代なのに管理職でない自分…」
そんなふうに、周りの人と比べて落ち込んでしまうことはありませんか?
でも、大切なのは「他人との比較」ではなく「過去の自分との比較」です。
他人と違う人生を歩んできたからこそ語れることがあります。それを「自分の言葉」で伝えることが唯一無二の強みや長所です。
自己PRにつながる長所や強みを見つける5つの視点
「強み」や「長所」という言葉のハードルを下げる
「強み」という言葉が重く感じるなら、別の言葉に置き換えてみましょう。
- 「持ち味」
- 「こだわり」
- 「ついやってしまうクセ」
- 「特性」
- 「長所とは言えないけど、人より得意なこと」
このように表現を変えるだけで、「なんとなく自分にもあるかも」と感じた人もいるのではないでしょうか。
環境が変われば、長所や強みも変わることもある
今の職場では評価されにくいことが、別の環境では高く評価される可能性があります。
実は私自身、PCスキルは中の中くらいのレベルで、前職でも私よりもスキルが上の方は山ほどいました。しかし、別の会社に転職したところ、周りのメンバーと比べて私が最も高いスキルがあるから、という理由でパソコンの講師として任命された経験があります。
また、日本の企業はプラスの評価をしない傾向があります。「評価されなかった=価値がない」ではありません。
「現職にいる自分がダメではなく、場所が合っていなかっただけ」と捉えることができれば、新たな可能性が見えてきます。
転職経験もブランクも強みに変えられる
転職回数が多い、ブランクが長い、そんなことに不安を感じる方も多いでしょう。 でも、そのような経験の中で何度も状況を立て直そうとしてきたはずです。
- 新しい環境に適応してきた柔軟性
- 失敗から学んで試行錯誤してきた行動力
- 自分に合った条件や働き方を追求してきた探求心
これらは、あなたが「働くこと」と真剣に向き合ってきた証拠と言えるのではないでしょうか。
私自身、7回の転職の中で、その会社ごとに自分が苦手なことを克服する機会があったので、様々な角度からキャリアアップした実感があります。
他人に自分の長所や強みを聞く
自分の良い点に気づくのは、案外難しいものです。そんな時は、信頼できる人に尋ねてみましょう。
- 「私はどんな時に役に立っていると思う?」
- 「意外と得意そうに見えることってある?」
- 「他の人と違うところって何かある?」
また、過去に言われて嬉しかった言葉を思い出してみるのも良いでしょう。そこに長所や強みを見つけるヒントが隠されているかもしれません。
人生の「浮き沈み」からヒントを探す
一度、これまでの人生をグラフにしてみるのも効果的です。
下記は、ライフラインチャートと呼ばれる自己分析ツールです。
横軸に年齢、縦軸に感情や満足度を設定し、過去の印象に残っている出来事を書き出してみましょう。
過去を振り返ることで、自分の大切にしている価値観が見えてきます。
誰かの役に立つという視点で考える
自分の強みが誰かの役に立てるとしたら?と考えてみましょう。
- 「おしゃべりは得意でないけど、人の話を黙って聞ける」
⇒傾聴力の持ち味を、カウンセリングや顧客サポートに活かせる - 「裏方での作業にコツコツ集中できる」
⇒作業の丁寧さや継続力の持ち味を、データ入力や品質管理に貢献できる
「自分のできること」を「企業に貢献できること」に置き換えて、自分らしい言葉で語ることで、信頼感ある自己PRにつながります。
【まとめ】強みは「すごいこと」でなくてOK
いかがでしょうか。
自己PRが書けない、長所や強みが見つからないと感じている人も、視点を少し変えるだけで、アピールする材料が見えてきます。
大切なのは、誰かと比べることではなく、「自分らしさを言葉にする」こと。
この記事をヒントに、 履歴書や面接で自信を持って、自分らしさを伝えられるといいですね。
この記事のポイントまとめ
- 強みは特別な実績でなくてもよい。日常の中にヒントがある
- 企業のニーズによって活かせる強みが変わる
- 他人と比較しない。過去の自分との違いに注目
- 過去の経験を振り返ることで自分らしさが見えてくる
- 他人からの意見を参考にすると客観性が増す
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